分譲マンション内での民泊許可取得は難しくなる?

 「民泊サービス」のあり方に関する検討会、大田区の説明会が立て続けにあり、民泊に関する情報が大量に出回っています。消化不良の方もいるかもしれません。そこで、ポイントを絞って何点かの問題提起をしてみたいと考えます。

 

 今回は、その中でも最も重要と思われる問題、分譲マンションの一室で民泊許可取得はできるかを取り上げたいと思います。

 

 私の結論は「かなり困難」です。主なポイントは、2点あります。

 

1.管理組合の問題

 

 国土交通省が、使用を住居に絞った管理規約を持つマンションに関しては、原則として民泊をできず、民泊を行えるようにするためには、管理規約を変更しないといけないという見解を昨年末明らかにしました。そうなると、全所有者の80%の賛成がないと管理規約を変更できませんので、管理規約上用途を住居に限定する分譲マンションでは、ほとんど民泊をできないことになります。

 国土交通省がそれに基づいて、通達を送ろうとしたそうですが、規制改革会議の民間議員からストップがかかり、調整中という報道が年末ありました。先日の「あり方検討会」の時に確認すると、まだ調整中とのことでした。

 今回の大田区の説明会の質疑応答の中で、管理規約は特定認定申請の添付書類になっていないのですが、周辺住民へのヒアリングで管理規約について触れていれば、追加での提出を要するとのことでした。そして、住居専用の場合に民泊をできないかという質問に対しては、管理規約よりも管理組合の反対がないかを重視するとの回答でした。

 昨今の報道を見ても、自分の住むマンションで民泊を行うことには抵抗のある方が多く、管理組合の関係者が自分へのヒアリングが来た時に反対をしない可能性は低いのではないかと思われます。そうなると、全体として反対の声が多いということで、外国人観光客に対して安心安全な宿泊施設を提供できないという判断になるようです。

 

 今回あくまで大田区の方針なので、他の自治体でどう判断するかはわかりませんが、全国に先駆けて、民泊合法化を果たした大田区の取り組みは参考にをする自治体が多いのではないかと想像されます。

 

2.防火設備、避難経路等の件

 

 もう1点、難しい問題と考えているのは、マンションの場合、自室内に防火施設、避難経路の分かるものを設置するだけではなく、共用部分に防火施設、避難経路を設置しなければならない可能性があるということです。こうなると、仮に費用は自分が負担するとしても、設備等の設置について管理組合の許可を取らないといけなくなります。

 これは、管理組合の反対を受けないこと以上に難しい問題ではないかと思われます。もっとも、必ず共用部分に新たな設備等の設置が必要になるかどうかは、建物の諸条件や管轄の消防署の方針にも依るようなので、相談しないとわからないようです。

 

 以上の2点を考えると、分譲マンションの一室を使って民泊事業を営むのは、かなりハードルが高いように思われます。そうなると、4月以降は、一戸建てやアパート、空きオフィスの転用などが民泊の主流になっていくのかもしれません。いずれにせよ、まだ流動的な部分が大きいので、以上は一つの参考にして頂ければ幸いです。